とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

推理(ミステリ)ノベルゲームの作り方 面白さ向上のためのメモ

百合(全般)+ミステリ(主に日常の謎)を融合した作品を追い求めるあまり、『ゆりっとみすてり』という推理ノベル?アドベンチャー?ゲームを制作。ただ、2作しか制作していないながら、すでにワンパターン化の感があるので、制作する心構えやメモをまとめ、ゲーム制作を見つめなおす。


■推理ゲームの面白さとは

面白さとは、以下3点を含んだシナリオ構築(詳細後述)。
 ・謎(事件)
 ・ストーリー
 ・キャラ


面白さとは直接的に繋がらないが、ストレスフリーにプレイできることも重要。
必要なシステム
 ・背景、人物(視覚的要素の充実)
 ・BGM、効果音(聴覚的要素の充実)
 ・文章表示(画面サイズ、文字枠、表示速度、字体、字間、サイズ等)
 ・読み込み時間(ロード)
 ・読むための機能充実 
   文章履歴の表示
   自動読み下し
   未読・既読スキップ
   指定箇所からはじめられる、自由に飛べる
   選択肢の操作ミス用に、1つ前の選択に戻る
   自動セーブ、どこでもセーブ、セーブ管理    
 


■面白い推理シナリオの構築

推理ゲームならば、事件(謎)、ストーリー、キャラの3要素に尽きる。謎はパズル。ストーリーは流れ。キャラは舵取り。事件や謎の見せ方、またはその解法がストーリーという流れを生む。謎だけの箇条書きの説明でいいという人がいてもいい。謎とストーリーは別物。
まずは謎ありき。次に流れのうねりや緩急や、流れ方やどう動かすか(どう謎を見せて行けば面白いか)の全体像と共に、舵取りするキャラの造形とあわせて練りこむ。


謎に求められるもの

 ・謎自体の伝わりやすさ、わかりやすさ
 ・不可解性(普通では考えられないことや、絶対にありえないこと。)
 ・緊張感(謎を解くことへの動機付け。連続殺人の渦中にいる。キャラの進退を決める等)
 ・緻密に構成され(表現された)謎の複雑性。
 ・巧みな論理的到達、鮮やかな解法
 ・(合理的論理的ながら)意外な結末


ストーリーとは

事件前(原因・伏線) → 事件(直接的結果) → 事件後(結果の浸透やその他の影響)→ 解決・解法 の流れのこと。典型的な流れは2パターン。


 連続事件モノ
数々の事件の渦中へ巻き込まれる。事件説明に重点を置く。結末を気にさせ読者を引き込むメリットがあるが、反面、長文を書ききる描写や表現力が必要。伏線や事件を散りばめるため、本ならまだしも、ゲームなら指定ポイントを読み返しやすい機能実装が必要不可欠。


 回想モノ(捜査モノ) 
既に事件は終わっていて、捜査や調べる課程で徐々に謎の奇妙さや犯人を読者に想像させる。事件に隠された真実を作り、解く(読ませる)動機付けが重要。



事件を構成する要素
 ・日時
 ・場所
 ・人物
 ・どうやって
 ・何をしたか
 ・なぜしたか
 ・主人公と犯人の立ち位置、関係性
 ・事件発見者と犯人、主人公の立ち位置、関係性
 ・その前後に引き起こされそうな事件はないか。


解法・解決のための調査手法
 ・聞き込み(目撃者や当事者の証言、警察関係者の話、会話)
 ・現場調査(遺留物、証拠、時間確認)
 ・媒体閲覧(新聞、ネット、日記、本、メール、掲示板)
 ・思考(一般的知識や集めた情報をを前提にしたうえでの思考)


謎の骨格が決まれば、要素をいじくりまわして、どういう事件に仕立て上げれば面白いか考えてみる。事件ではなく、解法に重点を置き、どういう動きでどういう情報を読者に与えるかからもストーリーを面白くする。ある断片的日記から、其処に隠された事件を読み解くとか。7人の目撃証言からだけで、事件の謎を解くとか。


また、事件→解決 その解決した探偵が、その事件の真意ゆえに、次の事件を起こすという二重構造や、別々に見えた2つの事件が途中で混ざるという交差構造、ある人物の行動がドミノ倒し的に動き、3つや4つの事件を引き起こしたとかの複層構造などもある。




別項 事件(謎)+α要因のストーリー構築
事件と異なるストーリーを構築し、事件と並走させるのもあり。それはキャラや思想主体のストーリー。
 ・恋愛ラブコメ展開。(付き合う、百合系、萌え要素てんこもり等)
 ・キャラの生い立ち、成長や苦悩。(推理という力の弊害や、探偵として答えをだすのだが、深読みしすぎて暴走する病気の進行とか、疑心暗鬼の進行で戦線離脱とか、引きこもり探偵の社会復帰とか)
 ・哲学、思想的問題(戦争や人権や宗教や、社会問題や。) 



魅力的なキャラクターの作り方

外見 好ましい立ち絵や表情絵が必要不可欠。どういうストーリー(流れ)にするのかと密接に影響を受ける。

 
 格好良い方向
 ・完璧超人 (ホームズや完全無欠の名探偵イメージ)
どんなピンチもこいつがいれば大丈夫。すさまじい能力の高さで、ばっさばっさ解決 お金持ち、凄い職業、社会的地位なども含めトータルすさまじい。

 好感が持てる方向  
 ・人情家 (情や感情を大事にする。仲間を大事に、頼れる)
 ・あるずば抜けた能力以外は、人並み以下。(どこか抜けている。)
  
 萌え・和む方向(可愛さ・愛くるしさ)
  萌えは各要素の記号の集合体。
  身体的特徴関連
  ・眼鏡、ちび、隠れ巨乳、ひんぬー、ふくよか、ロリ、髪型、○○の病気、
  性格的特徴関連
  ・でれる、つんつんする。どじっこ、天然、人見知り、賢い おばか、百合気質、食いしん坊、幼女や子供のような童心的行動
  社会的地位・周囲の人間関連
  ・看護婦、保健の先生、キャンギャル、ニート、引きこもり、小学生、友達0、
  宿命・SF的関連  
  ・前世から〜、超能力、実は宇宙人や悪魔、未来人である、いいなづけ、業を背負う、幽霊の〜、


  普通なら○○でいいはずなのに、××的な、反対方向の2面性。超美人(可愛い)だけど奥手(オタク)。身持ちが異様に固いとか。そういう方向で味をつけていく。コテコテになりすぎないよう注意。


■最後に、ゲームにする意義(小説との違い)と心構え。

・ビジュアル、サウンド効果の利用
・双方向性。(選択肢)(読者の推理で事件が迷宮入りのバッドエンドや、読者の調べたい項目や調べたいポイントから調べられること)


読者の様々な推理と探究心という想像力に本文中ですべて応えた上で、想像を裏切る意外な結末を用意すること。