とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

国歌斉唱問題の解説

ニュースをみて気になったので何が問題かを自分なりにまとめなおしてみた。

■問題の定義

入学・卒業式といった式典中に、国家斉唱を拒み着席したままでいる。

■反対派の主張

一次的な問題点:教師が歌うことはルールである。歌わないのはルール違反。
二次的な問題点:教師がルール違反を行うことは、生徒らに悪影響がある。

■賛成派の主張

1,愛国新教育とは 現在の形でおこなうべきでない
2,愛国新教育の中で、国歌・国旗は用いられるべきでない
3,国歌・国旗は、現在の日の丸であるべきでない


いずれかの考えのもとに、賛成派は、歌わずにいる。
ただ、本音や裏事情は少し異なっている。真の教育のありかたを模索する、教員と国との対立ではなく、国家統制。国からあれこれいわれずに、教育について権限を持ちたい日教組という組織がある。


憲法・法律関係から見る 国家斉唱の正当性

指導要綱に記述 『教員は、国歌、国旗を生徒に教える立場にある。』
国歌国旗法 『国歌・国旗とは日の丸を指す』

現状のルールの中で 上述3 を根拠に、教員達は反対していた。それを改善するため、1999年に後者の法律が制定された。つまり、現状では、国歌・国旗は日の丸であり、それを教員が教える義務があるということである。


違反の罰則については、法律に規定はない。そのため、戒告や減俸などといった処分は、監督者である校長に裁量権がある。




■まとめ

現状の法律関係からみると、ルール違反というのは間違いない。しかし、それでも、上述1,2を根拠に反対する教員が毎年いる。主張の裏付けに彼らは、憲法:思想・信条の自由の規定を頻繁に用いる。


この規定をもとに、彼らは主張する。教員・教育に思想上の義務を負わせることは間違いであるため、間違っている現状のルール・法律関係を、改正する必要があると。



追記
直接的ではないが、日教組日本教育組合という教員が参加する組織も関与している。教員の地位向上、教育の民主化を推進する同組織は、国家統制からの自由という意味で、国歌、国旗を教育に持ち込むことを反対している。



余談となるが、同組織が批判の対象になるのは、その組織的な体質による。
1,所属する組合員の優遇措置。昇進や、関係者の教員への斡旋など
2,教育改革の反体勢力になる。国からの統制を排除する方向に動く。
3,政治的な思想を含んだ授業や対応。同組織の思想を反映した教師が授業するため。

3については、保護者からの対応で駆逐されつつある。1については、質の悪い教員が斡旋されているという状況は残りつつあるので要観察。2の点については、改革ごとによる。改革の内容と、それに対する反対行動の違法性も、状況により様々だからである。これは一概に言えない。