ミステリー小説の意義や歴史の分析
『ミステリーの人間学』を読んで。
- 作者: 廣野由美子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/05/20
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (26件) を見る
■この本の一番核心としては、
ミステリーとは、殺人を犯した人間の心理や行動を読者に見せる。そのため、作者の人間への捉え方が作品に反映されている。その人間の悪の部分に光を当てる人間学という点で、ミステリーを読むのも面白いという話。
他には、ミステリと推理小説、探偵小説の区別。
ミステリの発展や成長の歴史。
有名な作家を、人間の心理描写という点での考察など
■感想
ミステリを一分野として捉え、作品を超えて、歴史学的なものにまで興味がある場合には非常に有効な入門書だとおもう。自分は、歴史には興味は持てないな・・・と痛感したが、古典的名作やミステリの教養をいくつか教わった。ただ1つ注意することに、古典的名作の作品のあらすじと称して、ネタバレ的要素が多く含まれるのでそこだけ気をつけなければならない。