とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

NTR ネトラレの窮極形態

ネトラレ:自分の意中の異性が、自分以外の人物に惹かれていき、その人物に蹂躙され、辱めをうけるところを自分(主人公)が目撃すること。ただ、目撃についてはいくつか方法が分かれており、主人公は気づいていないが、読者は神の視点で知っている。つまり、彼女が他の男のSEXに興じている様を読者だけはしる、ということもあれば、あるいは、主人公が彼女の行動を知るのと同時に読者も主人公の目を通して知る場合がある。


今回はそのネトラレの1つの完成系の作品に出くわしたのでそれについて書く。

さよならの次にくる<新学期編> (創元推理文庫)

さよならの次にくる<新学期編> (創元推理文庫)


■現実的敗北を感じた。

今までただの官能作品において、ネトラレはいくつかみてきた。有名なのはイノセンス・ブルー?というエロアニメだろうか。まぁ、そんな経験の中で今回驚かされたのは現実的敗北という概念である。今までの作品では、寝取る男の方が性的にたくましい(アレがでかい・性技が上手い等)や、容姿が優れているという理由が一般的だっだ。そういう風な劣等感が引き金となり、彼女が寝取られている状況を、ただ黙って見守るしかないという背徳的な感情が想起するのだ。しかし、今回の作品においては、その劣等感(敗北)が、現実味を帯びていたのである。そのせいで、ネトラレの悔しさや失望や諦めも、従来とは比較にならないぐらい感じた。


■現実的敗北とは・・・

今回の作品において現れた現実的敗北とはなにかといえば、それは、推理合戦の敗北である。従来のアレがでかい。格好良いといっても何処か他人事、画面の中の世界にしかどこか感じない。それは、二次元のネトラレ作品なら、3次元の自分の物や顔と勝敗の比較なんてできっこないからである。(注意:三次元のネトラレ作品は、見たことがない。AV男優に感情移入できない以上、男と女が絡んでるという理解にしかならず、奪われたとは感じないからだと思う。)



しかし、推理合戦は登場する探偵役と、推理という同じ土俵で勝負をさせられるのだ。本の中に隠された情報から、犯人を当てる。自分は本の中の情報だけではわからなかったのに、この探偵役は見事に言い当てている。周りから拍手喝采を探偵があびている……。知的な頭脳戦という意味では、同条件で勝負し負けてしまうのである。もしかすると自分も解けたかも知れない・・・しかし解けなかった。この敗北感が現実的敗北なのである。


■応用してみると

小説やアニメなどの作品で、敗北を取り入れる場合は、上記のような頭脳的な敗北しかないはずである。(上で述べたように、2次元とでは性技のうまさなんぞ比較できない)ただ、推理小説だけではなく、ギャルゲーや選択肢タイプのノベルゲーでも可能である。
条件としては、

1,選択肢の数や内容が、読者の本当に取りたい行動と合致していること(言い逃れの余地を与えない。)
2,その行動が合っていない伏線を、しっかりと提示すること(相手が、たしかに・・・この子はそういう子だったと納得させないといけない)
3,いつでも自分を出し抜くライバルの存在を作らなければいけない(魅力的なライバルを作る。)

とはいえ、1、3が非常に難しいように思うので、現実的敗北を簡単に与えるならミステリー仕立ての恋愛含みが一番やりやすいようにおもう。