とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

死が二人を別つまで 〜よく聞くタイトルだが、原作はどんな話??〜

20年前に事件は既に終わっていた。警察の必死の捜査にもかかわらず、犯人を断定できる証拠がなかったのだから。時間が事件にまつわる全てを風化させ、今となってはなおのこと、黒か白かわからない曖昧なまま。奔走したが、やはり、あれは20年前の事件直後に終わっていた事件だった。終わったものに対して、どうこうできるわけもない。今も、真実は黒か白かわからぬままだ。


死が二人を別つまで ウェクスフォード警部シリーズ (創元推理文庫)

死が二人を別つまで ウェクスフォード警部シリーズ (創元推理文庫)



序文は、自分の感想を作品風に表現したものです。気にせずに。あらすじを説明すると、神父の主人公は大学生の息子がいた。その息子と魅力的で聡明な女性が結婚しようとする。基本的には賛成なのだが、どうやらその彼女の父は20年前に殺人を犯していたらしい。いわゆる犯罪者の娘との結婚ということで、周囲にわだかまりがあった。しかし、彼女は、父は無実だった。人を殺してなどいないと話す。わだかまりに決着がつくまで結婚できない!!という彼女や周囲の状況を解決すべく、神父の主人公は当時事件を担当した刑事のもとへ、自分にもう一度調べさせてくれないかとお願いしに行く・・・了解を得て、その後はひたすら聞き込み調査。



わかりづらい本編の登場人物を整理しておくと

おばあちゃん(被害者)
その娘
孫が、男・女・女の3人(男は当時20近く。女は5〜7歳ぐらい)
おばあちゃんの家の使用人のメイド
庭仕事的な住み込みの男(彼女の父=当時逮捕)
その妻
その娘(現在結婚検討中の彼女。当時6〜7歳ぐらい)
向かいに住んでいて親交があった家の母
その娘



当時の年齢や死んで得した人物を考えると容疑者は

1、メイド
2、庭仕事男
3、孫の男
4、庭仕事の妻
5、その他(浮浪者や街中の登場人物?)
6、向かいの家の母娘




最後は、聞き込み調査の末、事件の目撃情報を発見し、それをもって事件の真実に気づくという展開なのだが・・・なぜその目撃情報が当時発見できなかったのかというと、その証言者がトラウマとか人格破綻のせいで記憶にふたされていたのが、20年経って開いたためである。しかし、正直、精神を病んでる人物の発言を鵜呑みにしていいのかと思う。ただ、こういう解釈を争うミステリはすきかもしれない。別のミステリーの記事で書いたが、証拠があれば推理するまでもなく、捕まえてどんなトリックでも種をはかせればいいのである。だから、本当に”推理”が必要となる場合は、概して、証拠がない(警察の介入しない)日常の謎や今回のような終わっている事件を、”解釈”しようという場合である。




証拠をちゃんと探せよ!!とか。こんなトリック使わずに殺せよ!!なんて邪念を考えずに推理(思考ゲーム)に興じれるから、好きなのだろう。