とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

『アマガミ』をプレイしてみて(PS2)

最近アマガミをプレイすることができた。アマガミを通して感じたことを書こうかと思う。一言で言うなら、自分には 棚町薫と森島先輩と七咲は攻略できない。ということだ。

アマガミ(特典なし)

アマガミ(特典なし)

■写実と抽象

アマガミは、架空・仮想じゃなくて、リアル・現実に近いから、がその原因だと思う。実際のキャラで比較すればわかるので、森島先輩(アマガミ)と白河ことりダガーポ)を例に取る。どちらも、学校で1,2位を争うルックスで学校のアイドル。振った男は数知れず…そんなキャラである。自分にことりは攻略できたが、森島先輩は無理だ。なんで無理かと言えば、それは、現実的(写実的)すぎるからにつきる。画像を見ればまぁ一目瞭然だと思う。



キャラ(登場人物)というのは、デフォルメと省略によって作られた抽象的なものであるのが常だ。『あんなに目が大きい女なんていねーよ』とオタクを否定する声があるが、そんなことオタクも承知してる。あくまで、目の大きい娘の方が可愛いという現実的なイメージをデフォルメして、あういう抽象的なキャラの絵になってるのだ。各人の頭の中で、女性をイメージする起爆剤になってるのだ。



しかし、アマガミのキャラの絵は現実的すぎる。現実すぎるので、ぶっちゃけてしまうと、こんなに可愛い学年トップクラスの娘とは付き合えるわけない!!と思うから、攻略できないのだ。笑 堀北真希?新垣?に告白されるシーンを想像すればよくわかる。告白されたらまず、身構えてしまうと思う。ドッキリ?とか陰謀?とか。



とはいえ、現実的だからこそ良い面も勿論ある。現実的な自分の好みの娘がいたので、抽象的でぼんやりとした擬似恋愛よりも、現実的で濃厚な擬似恋愛を楽しめたということだ。梨穂子。最高です。気心しれた素直な女の子との、肩肘張らない付き合いは最高です。\^。^/






■新しいエロ

PS2でているソフト。鎖骨に?耳たぶに?膝裏に?キスする場所を選択できる?そんなこそばゆいゲーム。自分がこのゲームをして一番驚いたのは、今の時代に迎合した新しい官能ゲームだなぁと感じたことだ。従来のエロから新しいエロへの転機を期待させるゲームだと思う。


従来のエロとは、行為の本番の描写がメインだった。(エロゲーを月4本ペースでやっていた男が思う)いってしまえばSEXを書くか、書かないか。それがエロや官能だった。これは、おそらく制作者の育った世代の、ネット環境が充足していなかったためだと思う。性行為そのものが秘密で隠されていたために、それだけで興奮の対象になっていたのではないだろうか。官能=SEXの図式が成立していたのだ。


しかし、昨今は性行為の情報が、ネットで頻繁にupされアクセスが容易になったために、従来より性行為は隠されたものでなくなり、それだけでエロとはならなくなったのだろう。


アマガミ以前は、エロゲー業界はこの時代の変化に対応できてなかったように思う。エロでは売れないと判断し、タクティクスのoneやleafの痕などの謎ゲー路線、またはkanon airに代表される泣きゲー路線へ方向転換を行った。あるいは、ハードコアのSEXを扱った題材への2極化へと向かったように感じる。


アマガミは、少々フェティシズムの傾向は強いが、新しい時代の官能を目指し、示したものだと思う。(あれは断じて萌ではない) それはSEXそのものを書くのではなく、女性との性的様相を帯びた会話や振る舞いを丹念に入念に描写し、女性の恥じらいを我々に見せる。

どこでも見られる本番よりも、女性の理想化された恥じらう表情が、官能を感じさせる時代になったのだ。

そして、それは時代を捉えていたから、アマガミが売れたのかと思う。