とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

Xファイル シーズン1を懐かしく思いながら、鑑賞中

Xファイルのシーズン1は、1994,5年の頃にリアルタイムで放映されていた。自分はリアルタイムではなく、中高生の頃ケーブルテレビで偶然チャンネルを回してやっていたら・・・という具合に、かなり虫食いで見ていた。勿論エンディングがどうなったのかさえ見ていないので、一挙に借りて今鑑賞中。正直、一番驚いたのは、なんと”シーズン9”まであるということ。1シーズン24話なので全200話程度と果てしなく長い。




■Xファイルじゃなくて、ディスカバリーチャンネルか、ナショナルジオグラフィックを見ればよかった。

子供の頃にみていて楽しかった記憶があったので借りたのだが、今見るとあまり面白くない。なぜ面白くないかと言えば、Xファイルが”真相究明””リアリティ”ではなく、ただの都市伝説”紹介”だったからだ。中高生の当時は、雪男だとか超能力だとかエイリアンだとか人を狂わせる寄生虫だとか、そういう空想自体をよく知らなかったので、そういう存在がいるかもしれないという話を聞くだけで、興奮し想像を掻き立てられ楽しんでいたのだ。しかし色々経験をつんだ今となっては、”そんな存在がいるかもしれない”という話ごときで興奮することができなくなった。それでもXファイルが、ハードSFの擬似科学のように、実在するかもしれないとそれらしく語るとか、物議をかもしている証拠や映像の実物を話に組み込むだとかすればすこしは楽しさも違ったのかもしれないが、”紹介”にとどまっている以上面白くなかった。



ディスカバリーチャンネルや、ナショナルジオグラフィツクチャンネルでは、たまにそういうSFチックな回もあり、不思議な生態をもつ生き物の話や現代のペスト?感染爆発が起きそうだったウイルスの話とかは見たことがある。両番組ではリアルに証拠や実際にあった話や専門家の意見を絡めてくれるので、多分そっちのがSF好きや人間の未だ理解できないものが好きな人にはきっと面白い。



■Xファイルのエピソードのパターン化

パターン1、現代科学で、まったく観測すらできない存在による事件
パターン2、原因などは不明だが、現象は観測することができる存在による事件
シーズン1では、黒幕やエイリアンに迫ることは少ないので、観測することができるか、できないかという要素で分類できる2パターンのエピソードが多い。どちらのパターンであっても、結末は釈然としない場合が多い。



パターン1の場合は、観測することができない=証拠なども観測できないので、その存在が死亡や逃亡をすることで、結局いたかもしれないしいなかったのかもしれないという結末になる。事件の当事者がなにか片言で存在について語ったり、黙秘をしたり、死亡したりするが、それらの派生パターンにせよ、発言だけでは証拠にならないから思考停止エンドになる。



パターン2の場合は、ある存在による殺人や人間に危害を与える行為が、存在の死亡や逃亡で決着がついた際に、存在が明るみに出ることで被害をこうむる人物が証拠を焼却処分などで完全抹殺をする。モルダーは確かに其処で今までの科学を超えた突然変異や新しい症例を発見するが、証拠がないから思考停止エンドになる。



「証拠がないので確信を持つことはできない。だが諦めない!!」
「やつら証拠を抹殺しやがった。くそっ」
さすがにこんな感じの台詞を何度もオチに使われたら飽きてくるわ・・・笑



■見立て殺人(精神・心理分析探偵)とXファイル

というわけでSFとして鑑賞していると、「古典だな。もう時代は紹介だけじゃ満足しないんだよ。フン」みたいな感想がはじめに浮かぶが、ミステリとして読むと、モルダーの推理方法はなかなか興味深い。

1、見立て殺人推理(関連付け)

例えば、血をすわれている → 血を吸うに関する超常現象の類型をあげて、その死体には他の特徴はなかったか???と質問をするのだ。条件の絞込みにより、いくつかの中から該当する超常現象を導き出す。本格ミステリにおいてわらべ唄(その地方の民謡的なもの)を見立てに用いた殺人事件などがあるが、だれもわからない関連性を自分のデータバンクの中から一瞬で見つけ出すというのは、なかなか面白い探偵像だと思った。仮に事件経験の専門家が探偵だとすれば、一見すると関係ないように見える強盗事件と万引き事件を重ね合わせ、過去に事件の前に万引きをしてから強盗事件を行う犯人がいたとかね。援交事件の背後には、頻繁にこういう事件が起きるのだ。なぜなら〜とかね。


2、精神・心理分析推理(関連付け2)

上ほどオカルトチックな関連付けだと、探偵業のなかでも余興程度にしか使えないだろうが、モルダーがまれに行うプロファイリングとして犯人像を絞るということも関連付けの1つだと思う。失踪した少女3人いて、それぞれには一見するとまったく関連がないのだが・・・誘拐を行う犯人というのは、こういう心理傾向や動機で行われることが多い。そのため、漫然とかかわりを探すのではなく小中高時代の過去を探せ!みたいなとか。もっとわかりやすい例だと、映画ハンニバル羊たちの沈黙?)の博士の助言なんかに近い。「連続殺人で関連性がないと君は言うが・・・、犯人が一番最初の殺人を犯すのは、身近な存在への憧れからなのさ。」的な台詞とかね。それで被害者に関連性はなくとも、最初の被害者の身近に住む人物を洗いなおした→犯人解決みたいなね。