とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

忘年のザムドを鑑賞して   リアルだからといって面白いわけじゃない

オタク文化論は興味があるけれどいまいち理解がしづらい分野な気がする。そんな奴が書く話なので話半分で程ほどに聞いてもらえれば。


亡念のザムド 1 【DVD】

亡念のザムド 1 【DVD】


【世界系じゃないと、作品ってつまらないなーー】

■全体の感想的なモノ

忘年のザムドを鑑賞して正直つまらないと思った。一部では絶賛とかされてたようだけれど自分はつまらないと思う。その理由はいくつかある。

1、世界系ではない物語の進行
2、キャラクターの行動の動機付け・理由説明の不足
3、物語の進行や伏線を語る言葉が、理解不能な詩のような言語。

■世界系ではない物語の進行

そもそも世界系とは、セカイ系と表記されることが一般的で主人公の冒険や行動がセカイの命運に直結する物語である。例えば、彼女と付き合うだけのはずが、彼女が実は地球を救うために改造されたサイボーグで、彼女との恋愛を成功させるためには彼女が抱える世界をゆるがず大問題を解決するみたいな話のこと。(最終兵器彼女
忘年のザムドでは、主人公は配達船(荷物を運ぶ運び屋)に乗り込むことになるが、配達船の旅を続けることと、”戦争”の解決とは直接つながらない。戦争の被害や悲惨さが物語りに出てくるたびに、ザムドという特殊な力を手に入れた主人公がどうやってセカイを救うのか気になっていたけれど、戦争をとめるための行動は特別起こさない。戦争をとめるという大な流れがなかったため、主人公の行動理由やなにを目的に旅をしているのかいまいちわからなかった。


■キャラクターの動機付けが良くわからない。

主人公以外にもいえることだけれど、どういう目的を持ってそういう行動をとるのかがよくわからない。例えば、配達舟には主人公以外にも多くの人物が載っているが、それぞれ違う目的で舟に乗っているし、この舟に乗ると言う行動が彼ら彼女らの大きな目的を直接満たすものではない。なんでのってるんだ??


■神官の言葉?なんだそれ?

次の目的地を示す言葉が理解不能。重要なキーパーソンにあって今起きている事態や相手の狙いを聞くのだが、そのときに話される言葉が理解不能の代物。そしてさらに理解不能なのは主人公や登場人物にはその言葉の意味がすぐに”完璧に”理解できているということ。例を挙げたいけれど、理解不能すぎて記憶に残っていない。





■リアルな話=忘年のザムド

忘年のザムドはリアルな話しだったと思う。現実的に考えれば一人の行動が世界の命運につながるわけもないし、戦争を止めたのが一人の功績だなんてことはおきない。誰だって世界をよくしたいとか戦争を止めたいと思うから、目の前におきたことなら助けるかもしれないが、自ら進んで手を出そうとはしない。


お金を稼がないといけないし、一分一秒に理由をもって大きな夢を常に追い続ける男なんて居やしない。だから配達船で仕事しながらたびたび自分の夢に関わることをする。そして普通夢なんて本当に親しい人としか話さないから、主人公の目を通して彼らの気持ちや感情を知る読者が、彼らの行動理由を普通理解することもできない。


自分の人生の行く末や、問題の解決を一人の人の発言ですべて謎が解けるなんて事は普通ない。つぎはぎの情報を重ね合わせて自分なりに解釈して、なんとか進むべき方向を知る。


忘年のザムドは、きっとリアルなお話だったのだ。しかしつまらなかった。