とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

双角カンケイ 2巻でおわり、おわりかー。残念 ネタバレ&いろいろ感想指摘

◆はじめに

はなとひなは放課後は3巻でおわってしまうし、双角かんけいも2巻で終わってしまうし、推してる百合漫画の同時期発売で今月は最高だと思っていた反面、完結の喪失感でがくっと肩が落ちました。さて、今回は双角カンケイの2巻を読んだ感想と物語論的な誰得再構築をしたいなーと思い記事を書きます。面白かったんですけど、もったいない!と思うので、その辺をば。後、表紙絵と裏表紙の塗りが最高です!このクオリティで2,3Pショートショート百合漫画(百合ワンシーン)とかあればマジみたい!



完全ネタバレでいきます。注意 ↓↓↓











◆もったいないポイント ここみんのデート発言騒動。

1巻ラストでここみんがデート?
2巻冒頭でも、なんか変なデート?
で、ここみんの名前勘違いと朝霧先輩の二股!?疑惑
→ ここみんの裏の顔発覚



ミステリも好きなので、無視してしまうような違和感や痕跡が、実は重要な意味があったとか好きなほうです。なので、この流れもぞくっときました。ただ、仕掛けは素晴らしかったのに、うまく伝わってこなくもったいない。



・あいりが勘違いしている内容が伝わってこない
ひまり視点の情報で朝霧先輩が好きとわかっているので、朝霧先輩とのおでかけにうかれてデートいってるんだなー(仲の良い女友達のおふざけ)ぐらいにしか最初は思いませんでした。違和感や変な感じはあるものの、初対面のここみが、赤の他人とのデートをしている・しようとしているとあいりは思っているという勘違いまでわかりませんでした。指差した先の朝霧先輩の隣の男性だと思う(援助交際っぽそう)とかで、ひまりやら人に言えないと誤解するとか、そんな”誰と”デートだと思ったのか、あいりの口から言ってくれれば、わかりやすかった。



・ここみんの挙動不審・怪しさが、伝ってこない
アホの子・天然というか、何言ってるのかよくわからないキャラの言葉は軽く受け止めがちなので、変なもの持ち歩く、荷物ばら撒くとかのドジや天然っぽい感じが、もうすこしなければ、明らかに変な言動にもっと注意できて、伏線としてあとあとパンチが効いたはず。






◆もったいないポイント ここみんとあいりの変な関係とその後の日常

エンディングの解釈問題と深く関わってくるので、それに関わる意味でこれもすごく重要だし、面白くなりそうなネタなので、嘘の関係を維持したまま、ライバルとして対抗する変な関係を掘り下げて欲しかった。




ちょっと話しがずれますが、エンディングについて触れときます。



--------私のエンディング解釈-------------
朝霧先輩の、「ひまりと一緒にいる為なら、どんなこともします。」を受けて、それを聞いたひまりに扮するあいりも、同じ気持ちになり、今後は極力、朝霧先輩関連では、ひまりになる生活を送ることを始めた。なので、最後のシーンもひまりのふりをして別の教室にまでいるあいりであって、先輩から送れられてきた自撮りをみていると。で、そういうのをひっくるめて事情を知るここみんとは”健全な”ライバル関係であり友達でもあると。




ラストの解釈で気になるのは、以下5点だと思います。
1、最後のシーンはあいりなのかひまりなのか。
2、あいりならば、あるいはひまりならば、嘘の関係をどう折り合いつけたのか。
3、あいりは先輩一直線でいいとして、ひまりはどういう心境でいるのか
4、朝霧先輩は、嘘についてどこまでどう理解しているのか
5、ここみんは、そんな嘘関係にどう接しているのか。また二人を見分けたりどう対応してるのか。また二人もアレすぎるここみんを知った後も、どう折り合いつけたのか。



----------------挿入終了------------------






というわけで、この5番目に深く関わってくるので、裏の顔暴露後のここみんの、ひまりやあいりとの友情関係やらの変遷を描いて欲しかったなぁ。想像ですけど、ひまりに扮するあいりと、先輩と、ここみんの3人で普通に遊ぶようになって、気になる事は直接聞いたりして、健全な感じや楽しさをしって、ここみんが普通のライバルとちょっと腹黒いけど面白い友達になっていったと勝手に妄想してます。ラストで、普通に挨拶したり、3人でたこやき♪ですしね。




◆もったいないポイント ひまりの気持ち

ひまりの一緒でいたいという本当の気持ちもラストの感動に繋がるすごい美味しい仕掛け、テーマだったと思います。同じである事を諦め違う道を歩んだ。でも、なぜかというかたったひとつの嘘から、離れた二人の道はまた交錯しはじめ、そして結果として二人は渾然一体となる道をあるくことになる・・・。非常に切ないけれど、ひまりの本心の願望はある種叶ったわけで、そしてひまりも先輩を好きになっていく・・?百合的に凄いいい仕掛けだ!と思う反面、ひまりの真意や想いが語られるひまり視点の描写が1巻から少なすぎて、伏線やこれまでの盛り上がりみたいなのがないままに、ラスト直前で一気に語り始めたので、感情移入しにくかったーーー>_< 



また、エンディングの生活を送るひまりの主観もないので、もしかしたらその渾然一体にたいして悪感情を抱いているかもとすこし思ってしまう。まぁ、あの笑い泣きの1コマでも十分満足している様子はわかりますけどね。






◆おわりに

一応、かきたいことは書けました。冷静にみると粗というか、もったいないとか思ってしまいますが、読み終わってのまずの感想は、非常に面白かったです。桜トリックや、かなえるラブシックなどのほんわかもいいですけど、双角カンケイの感じも良かったですね。というかストーリー長編ものの大枠のストーリー構築スキルでいえば、物凄い力を感じました。多少強引でも、なんか納得させられてしまうみたいな。次もシリアス長編モノ見たいですね。