とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

対人ゲーム(対人勝負)のゲームに関して、基本的な思想や設計を1から。

◆はじめに

私の子供時代は通信ケーブルで友達と対戦世代なので、かれこれここ十年ぐらいのオンライン対戦環境の凄さやありがたさをしみじみと実感しています。もうCPU戦なんて考えられないですし、対人だからこその複雑性はゲームの展開をめまぐるしくし、楽しさを作り出していると思います。さて、今回はクラッシュロワイヤルをやっていて、思った対人ゲームのシステム的限界や、ありかたの模索をしてみようと思います。全然製作技術はないですが、1つ作りたいゲームがあるので、面白さの作り方を見直すために書きます。




◆そもそもゲームとは何か

一言で言えば競う事。ハイスコアをだす。クリアできなかった面をクリアする。相手に勝つ。昨日の自分に勝つ。という勝負事だと思う。その方法やルール、戦う目的や相手(状況)が、変わる。そして、勝利という結果に満足したり、勝負の過程展開に面白みを見出したり、競う事を通じての成長を喜んだり、トレーニングで集中している精神状態が好きだったり、新しいアイディアを生かせないかと創意工夫する思考状態が好きだったり、そのゲームを通じての周囲とのコミュニケーションという二次的楽しみまで、競うに関わる様々な楽しみがある。



もはや人生とか生きる事の楽しみと同義だが、ゲームは実生活上の楽しみとは以下の点で異なる。
・対等で特殊なルール空間であること
・勝敗が実利と密接ではないこと


特殊なルール空間ゆえに、持って生まれたものや、歩んできた人生環境のせいで、到底覆せないしがらみから、解放され自由になれる事。そして、そこでの勝ち負けが実生活に善悪をもたらさないので気軽に、しかし逆に真剣に打ち込めるのだと思う。





◆ゲーム(勝負)の基本は3要素 プラスα

1、戦略・戦術性 (知性)
2、技術 (肉体の動き等、戦略戦術の実践領域)
3、運(ゆらぎ)
4、(公平性)



相手が人間だからゲーム展開が複雑になるだけでゲームの基本は変わらない。CPUや作者の用意した展開をゲーム(勝利)するのか、相手の考えた作戦や展開をゲーム(勝利)するのかである。ただ、対人となると互いに公平・平等になるようなルールバランスは必要である。


戦略に特化すればチェスや将棋やらだし。
技術に特化するのは、スキージャンプのような競技やスポーツだし。
運ならば、ジャンケンだろう。


プラスαとして、次の要素もある。
5、1試合のプレイ時間
6、試合中の逆転可能性


集中力が持続する時間、隙間時間、何度も試合を楽しめる機会。やはりげーむとしては決着がつくことが終わりであり、1つの節目であるわけで、その決着が何分間・何十分間で訪れるのかはプレイヤーのプレイストレスに大きく関わる。また、同様に負け試合や消化試合は楽しめないように、試合中に逆転する機会があるのか?ないなら、負けが大方わかったらすぐにゲームは終わるのか。辞められるのか?も重要である。




◆ゲーム(勝負)における攻守

RPGやシューティング、タワーディフェンスゲームやら、”対戦”という性質がないゲームは”攻める”あるいは”守る”の片方に軸足をおいてプレイすることになる。一方で、対戦ゲームであっても、野球のように攻守がはっきりしているものもあれば、サッカー・スポーツのように展開に応じて攻守がコロコロ変わるものもある。



○攻めるほうが守るより楽しいのか?
タワーディフェンスのような守り一辺倒のゲームが成立するように、楽しさをプレイヤー目線でみれば攻めと守り、どちらの方が楽しいというものではない。ゲームシステムや楽しみを考えるうえで攻守概念の重要な点は、ゲーム目的や攻守優位の関連と、攻守の一体度、密接度だろう。



・ゲーム目的、内容
 ゲームの勝利条件や目的と、攻守の片方があまり関連していない場合。その側をやらされている方はつまらない。(守るだけでは勝てないのに守ってもしょうがない。)また、戦略技術などがシステム的に欠如、またはプレイヤースキル的に欠如している場合にもつまらない。(足が遅いから、おにごっごのおにになりたくない。)


・攻守優位
 勝利条件や目的に近づくのに、攻める方と守る方のどちらが有利不利か。当然有利な方が選ばれるわけで、それが極端な場合は、片方側を選択することがなくなり、ひいては戦略戦術の幅がせばまり、ゲームとしての面白さが減る。また守り有利な場合には、相手が攻めてくるのを”待つ”ことになり、互いに守るようだと展開が始まらず、双方待機するだけのわびしいものになる。


・攻守の一体度、密接度
攻めること自体が、守りを減少させるリスクをどれだけ抱えているか。また逆に、守ること自体が攻めることを減少させるリスクをどれだけ抱えているか。野球やバレーのように攻撃者に守る技術も求める程度の関連度合いの低いものから、バスケやサッカー、麻雀のように攻めること自体が守りを弱くする、あるいは守りのリスクを増やすものもある。




◆ゲームで勝つということ。ハメコンボと、駆け引き

この戦法を使えば、必ず勝てる。そんなワンパターンなゲーム性は面白くないのは当たり前としても、勝つためにはと誰しもが考え、勝つ”戦法”という方法論が生まれるのはゲームの常だろう。ただ、戦略や戦法というものは実は大別できる。


1、特定優位状態・勝利準備状態を作り出す事。(ハメコンボ)
 →相手が特定状況に陥いる、陥れること、(初見殺し、ルール知らず、詐欺)
 →自分を特定状況に持っていく事 (カードゲームにおける即死コンボ等)
 →また、その両方。(2D格闘の画面端でのハメ殺しコンボ)
 
2、駆け引きに勝つ事。
例)1〜9の10枚の数字を互いの手札とし、大きい数字を出したほうが勝ちを手札がなくなるまで繰り返すゲーム。


1と2は密接に絡む・混在している場合もある。ただ、固定的な攻めパターンを成功させようとする場合(一撃必殺タイプ、カウンター・速攻タイプ、重いけど火力が高い、変化(トリッキータイプ)と、相手のタイミングや出方と関連して、その裏や隙をついて勝とうとする場合とに大きく分けられる。


そして、前者でも後者も重要になってくるのは、選択肢の数と、選択肢の有意差である。例えば属性と呼ばれるようなシステムがあったとして、もし水と火の2つだけなら、火に有利な水の選択肢だけが選ばれるだろう。ただ極端に、その相性が1000通りあり、500と501の差は・・・等と事細かになれば、誰も気にしなくなってしまうように、戦術・戦法や、また駆け引きと呼ばれるものにも”選択肢の数”と、その”選択ごとの明確な差”が大きく関わってくる。これは行動経済学や、過去作品の検証であるていどの数字は出せると思う。じゃんけんのように3つでは単純すぎるので、5〜10の間だろう。それ以上だと、各選択肢の有意差が希薄になり、プレイヤーとして選択する意義が薄れるだろう。




◆固定的な攻めパターンや戦法と呼ばれるものの分析

○ゲーム空間の持つ空間次元
1次元:モンスターやキャラ同士を戦わせての勝ち負けが結果
2次元:モンスターやキャラの戦闘結果で影響を受けるなどの蓄積で結果(対戦カードゲームのプレイヤーライフのようなもの)


戦法に関わる1つの大きな要素として、次元があげられる。プレイヤーを絡ませて2次元化することで、複雑性が増し戦法の幅が増える。ただ、巷で3次元、4次元のものをあまりみかけないように、こと対戦勝負という分野に関しては、2次元が理解やゲーム進行においていい塩梅なのだろうと思う。しかし、経営シュミレーションや戦略シュミレーション等のゲームは異質で、次元の複雑性は難解なものとなり、その難解さを紐解くパズルのような楽しみ方もある。




○攻めるパターン、戦法の大別
・重火力
・カウンター
・速攻
・罠
・魔法タイプ
・連射(連続攻撃)、一撃
・近距離、遠距離


様々な呼称があるだろうが、基本的に、攻めるという事は、削られるものと削る・どう削るかであり、一般的には、ライフとアタック(ディフェンス)である。そして人間が動かすのであるから、なにか操作と関連し経過、進展するコスト・ターン、時間(リアルタイム)が関わる。
・ライフ
 直接攻撃と間接攻撃

・攻撃方法

  • 性質
    • 属性
    • 物理と魔法
    • 装備道具(剣、弓、斧など)
    • 動作内容(叩く、斬る、殴る、投げるなど)
    • 動作強度(思い切り、普通、手加減)
  • 速度
    • 連射と一撃
  • 距離
    • 近距離と遠距離

・防御方法

  • ガード

攻撃方法の反転的内容。

  • 回避

攻撃方法の反転的内容と回避率の設定。



・進展するコスト・ターン
 速攻ー鈍重




理論的に考えて、この攻め方やらの種類、分類などでもできればと思ったが、結局は、バランス調整の話しなのだとわかった。新しいカードなり、アイディアなりで攻めるパターンやコンボやカードを思いついたとしても、他のカードやらの全体とのバランスが悪ければ、ワンパターンでヌルゲーになってしまう。積み上げてパターンやその数を考えるのではなく、流行っているゲームの実際的な選択肢の数とそのバランス度合から、適当なパターン数や有意差をどうつくっているのか検討するほうが望ましいだろう。バランス調整・・・、かなり専門的で実務的な話になるので具体的考察はしないというかできない。まとまりがない記事のような気もするが、とりあえず今回はこの辺で。