とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

本:『真理先生』で面白かったこと

著:武者小路実篤の本の一節にあったことについて書く。自分も共感した内容を簡単に自分なりの説明を付け加えて、書いてみる。

真理先生 (新潮文庫)

真理先生 (新潮文庫)



■誠実ある人に才能なし、才能ある人に誠実なし

才能(能力ある人)は、自然に集団内で地位や権限を獲得し、トップに立つ。彼らはその地位によって明示的にも、暗示的にも、ヒエラルキー全体の規範を作る。しかし、それによって作られた集団の規範は、人の心を大事にしていない場合が多い。例えば、スクールカーストがそうである。運動が出来るクラスの人気者が、クラスの雰囲気を作る。彼等は平気でいじりやからかい、あるいはいじめということをする。そして、それを黙認することを強要する。例えば、企業もそうである。営業成績がよかった人が、営業部門の管理職になる。しかし、彼等は部門の成績をあげることに躍起になり、成績がふるわない人物を平気で恫喝する。


才能や能力がある人が、人の上に立っていく。それは紛れもない事実だ。しかし、思う。誠実ある人が能力をつける方法か。あるいは、能力ある人が誠実を身につける方法のどちらかを考えることで、才能あるが誠実なしという人に支配される、心ない今の状況を変えたいように思う。



■真理を必要とする人

真理は私たちがいかに生きるべきかを知らせるものです。しかし、我らの肉体を生かすために直接役立つものではありません。だからこの世に生きるのに、別に真理は必要ではないのです。ただ生きている人、楽しければいいと考えている人、そして、酒と女の世界にも、真理は関係有りません。また、真理を認めずしてもこの世の成功者(金持ちや勢力家)になり、人から羨ましがられる生活を送ることは出来るのです。つまり、人間の肉体に奉仕している人。肉体以外を要求していない人たちには、真理が無くても平気なのです。それは、死が最後であることにすこしも不安を感じない人とも言えるでしょう。

一方、心を持っている人にとっては、真理なくしては、生きることがあまりによりどころがなくなる。そういう経験を持っている人は、真理の無限の力をかんじ、真理を愛し、真理を暗闇を照らす1筋の光に思うのです。



一部削除してまとまめた。98%引用。怪しい新興宗教のように聞こえるが、ここでいう真理とは、人の心を大切にすることである。心に対して、素直で誠実で理性的であれということだ。もっと簡単に言い換えるなら、誰かに苦しいや辛いと思いをさせないこと。もしさせてしまったら、その時は理性的に話し合って解決できるようにするべしということだ。日々、そういう失敗をしないように自分の精神的な成長を目指すべきだ、ということでもある。
才能ある人に誠実無し。彼等は、つまり自分の肉体の欲求にのみ従っているのだ。そんな人に誠実さを説くことはできるのだろうか。