『クビツリハイスクール』を読んで 西尾維新作
【そろそろ走ることに疲れて、息切れですか??】
- 作者: 西尾維新,take
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/08/06
- メディア: 新書
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そう思ってしまうぐらい、戯言も、思想も、ミステリも、キャラクターも、萌も、申し訳程度に?いや、あるいは曖昧きわまりなく?テキトーに?盛り込まれていただけだ。それが、このクビツリハイスクールの感想だ。要は、今までの良さが消え失せて、詰まらん。とはいえ、あとがきをみるに今作は狙ってそういうカラッポになるように書いたらしい。その効果は何を意図していたのかさっぱりわからんし、さっぱりなんの効果も伝わってこなかった。だから、やっぱり詰まらん。
さて、前回戯言をまとめてみて自分にはない世界への反抗やら社会への悲しみを探してみるのも面白いかも知れないと書いた。改めて説明しておくと、自分が理解できない戯言の数々は、自分がまだそう感じていない世界に対するカナシミであって。維新はそれを明確に感じ取って作中に書いているのだろうということだ。
という気持ちで、すこし戯言を意識して読んでみたが………なんてことはなかった。結局は、維新の言葉のセンスだ。戯言を注視してみるとそこまで複雑なことではなかった。っまぁさっぱり共感できない感情や捉え方もあるにはあったが、どちらかといえばもやーっとした理解しかできていなかった原因は、巧みな言葉使い。それが戯言をより戯言らしく成立させていただけだった。